すきなはこはえらびにくい現代です

　お早う御座います。ご訪問有難う御座います。
　晴れ渡ってきました。きょうのわたしは
　朝に基本を学習し昼下がりに実践しようとしています。
　
　---武者修行のつづき
　
　わかじょ「なんですかあなたがたは」
　どうじょうせいはわらわらとざわめいてちりぢりになっていくのでした。
　かたはらには『すきなはこ』と書かれたはこが置かれてあります。
　かま「どうじょうせいたちはなにをまなんでおるのですか」
　わかじょ「わがどうじょうのせいしんじゃ」
　かま「なるほど。どうりで」
　わかじょ「なにがいいたいのじゃ」
　かま「すきなはこをじぶんでえらぶこともできぬようで」
　そのとき貴婦人のめがぴかっと光をはなったのです。
　きふじん「すきなはこを勝手につつかせてどうするのじゃ」
　かま「つつかせずとも自然にえらんでおるかのうせいがござる」
　きふじん「こやつ。こしゃくなことをぬかす」
　わかじょ「そんなことは迷信じゃ」
　かま「ははは。どうおもうてもかまいませぬ」
　きふじん「ははは。しんぱいのたねをふやしとうはないのじゃ」
　かま「かんじんのたねがかれてしまえばいかがなされるおつもりですか」
　貴婦人はむちをうちならしました。
　きふじん「ははは。おもしろい。おぬしになにができるというのか」
　かま「ちしきのいりぐちのつまりをとりのぞくことができもうす」
　きふじん「ほんとうか。そこにもっておるのはなんじゃ」
　かま「ふろしきにござる」
　きふじん「さらにひろげてみせよ」
　
　きがむけばつづく。